外来のご案内

慢性腎臓病(CKD)外来

CKDとは?

 CKDとは、慢性腎臓病のことで、尿に蛋白が出たり、腎臓の働きが低下した状態のことです。​​​​​​​

 CKDは決してまれな病気ではなく、日本人の8人に1人がCKDと言われています。放置すると尿毒症となり透析が必要となる可能性があるだけでなく、脳卒中や心筋梗塞などの合併症の危険性が高いこともわかってきました。

 困ったことにCKDの早期には自覚症状はほとんどありません。しかし、検尿や血液検査で早期発見が可能です。早い段階から、生活習慣の改善・血圧のコントロール・食事療法・薬物療法などに取り組めば、CKDの進行を遅らせて合併症を予防することが可能です。また、CKDの原因にもよりますが、根治可能な場合もあります。​​​​​​​

 

CKD診療で地域医療に貢献します

 CKD(慢性腎臓病)外来では腎臓病患者さんのQOL維持向上を第一に患者さんのCKD治療をトータルにサポートします。
 従来の対面診察、処方を中心とした診療はもちろんのこと、多職種のチームが患者さんと協働して、腎機能改善・維持を目指します。
 腎代替療法が必要になった場合にはSDM※(共同意志決定)の考え方に沿ってQOLを重視した腎代替療法選択を進めており、安楽で円滑な透析導入実現のために患者・患者家族と話し合う時間を大切にするように努めています。

※ SDM:腎臓病SDM推進協会のホームページを参考にしてください
  https://www.ckdsdm.jp/index.html

 

腎臓リハビリテーション

 腎機能保持のためにも、サルコペニア・フレイル予防のためにも、運動療法が重要です。理学療法士と健康運動指導士が体力測定を行うなど、患者さんの状態に応じて適切な運動療法を提案し継続指導いたします。

糖尿病診療

糖尿病性腎臓病診療には当院の糖尿病専門医が併診で対応しております。
看護師がフットケアを行っております。

看護師の取り組み
  • 腎臓病療養指導士、腎代替療法専門指導士、糖尿病療養指導士の資格を持った看護師が医師の診察前に面談を行います。
  • 看護師面談では患者さんの療養生活について傾聴し、看護の視点からアドバイスを行い問題点を整理したうえで、医師の診察、栄養指導、薬剤指導につなげていきます。
  • 面談を重ねて信頼関係を構築することで、透析療法が必要になった場合の腎代替療法選択も円滑に進めることができます。
     
食事療法について

 腎臓病の食事療法の基本は塩分制限と蛋白制限です。しかし蛋白制限は低栄養のリスクと背中合わせです。サルコペニアやフレイルをきたさないよう、患者さんの状態に注意をはらいながら体組成分析(InBody)などの結果も参考にして栄養指導を行っています。
 毎回の受診時に随時尿で推定塩分・蛋白摂取量などの評価を行います。また必要に応じて24時間畜尿による塩分・蛋白・カリウム・リン摂取量や腎機能の評価も行います。

地域連携栄養指導を行っています。
生活習慣病や特定健診により食事療法が必要と判断された患者さんの御紹介を受けています。お気軽にご相談ください。

薬剤師の取り組み

腎臓病療養指導士の資格を持った薬剤師がきめ細かな服薬指導を行っています。

 CKD患者さんでは他疾患の患者さんに比べて多剤処方になりがちです。NSAIDS、利尿薬、RAS系阻害薬、活性型ビタミンD製剤など腎障害を来しやすい薬には特に注意が必要です。

お預かりしたお薬手帳にCKDシールを添付する取り組みを進めています。

腎代替療法選択から透析導入・腎移植までの流れ
腎代替療法選択から透析導入・腎移植までの流れ

概要

医師 有元 克彦(ありもと かつひこ)
桑名 仁 (くわな ひとし)
田中 圭 (たなか けい)
診察日

月・火・水・金 午後[予約制]

当院腎臓内科を受診された方を対象に、必要に応じてCKD外来受診となります。
まずは腎臓内科をご受診ください。